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地方空港間の連携、地道だが緩やかに効果は出るのでないか?

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 香川県の高松空港石川県の小松空港・能登空港がパートナーシップ協定を結んだという記事を見つけた。


 昨年の香川県石川県の協定締結に続き、空港管理ビルでも協定を結んだ形だ。そしてそれぞれの空港ロビーなどで、物産展などのイベントを行うという。

 どうしても、地方の都道府県は、首都圏や関西圏などを見てしまう。首都圏や関西圏は人口が多く、観光などのPR効果などを考えた場合、より効果的だと思われるからだ。
 しかし実際は、どこの地方でも同じように考えるため、競争は激しく、その効果は減退してしまう。

 この点で、地方間の連携は、ニッチな戦略で面白いと思う。
 効果としては大きなものではないだろうし、目に見えるような効果もあまりないだろう。ただ地道に継続していくことで、徐々に効果は出てくるだろう。

 特に、石川県と香川県ではその行き来は、非常に乏しい。
 陸路では遠く、飛行機では直行便がないので、時間的・心理的な距離感は大きい。名前は知っているが、どのようなところか、あまりイメージも湧きにくく、観光地を選ぶ際、どちらの県民にしても選択肢として思い浮かばないだろう。どちらの県も、むしろ東京や大阪のほうがなじみがあるに違いない。
 そこを、今回のような取り組みで、自分の県をより知ってもらうことで、親近感が湧き、少しずつだが行き来は増えていくだろう。

 経営学の理論で、AIDMA(アイドマ)というものがある。消費者の購買プロセスを説明するもので、消費者は注意・興味・欲求・動機・行動という段階を経て、商品を購入するとされる。

参考AIDMA


 現在は、両県にとって相手の県は、注意の段階にもない状態だろう。このときこのような取り組みを通じて、まず第一の段階として注意や興味をもってもらうが重要だ。そしてその後に、次の欲求の段階に移ることができ、最終的にそれぞれの県の地域商品の購入や観光交流へと繋がっていくことが期待できる。

 地方にとって、このような関係にある都道府県はたくさんある。首都圏や関西圏などと異なり、ライバルも少ない。
 首都圏や関西圏などを見るだけでなく、他の地域を見て地道に活動を行うことが、数年後には徐々に効果が表れてくるのではないか?


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