復興予算の使い方が問題視されているようだ。問題がないにもかかわらず…。

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 昨年、国レベルで復興予算の使い道について、問題視されたが、最近、都道府県レベルで問題視されているようだ。
 例えば、山口県では、ゆるキャラ「ちょるる」のPR事業にも、復興予算が使われていたという。

外部リンク中国新聞 2013/6/7「復興予算「使途妥当」でも…」

 復興や被災者支援以外に、予算が使われるというのは、筋論で考えれば問題だろう。

 しかし、私は何となく釈然としない感じがしており、そのような論理自体、苛立ちを感じてしまう。
 たぶん理由としては、地方自治というものを全く無視した議論だからだろう。

 そもそも自治体は、誰のためにあるのかといえば、その地域の住民にためにある。都道府県ならば、都道府県民に、市町村ならば市町村民のためにある。このとき、自治体外の住民に対しても、配慮や気配りは必要だが、あくまでも自治体内の住民のために仕事をするのは当たり前なことである。
 それを、自らの自治体の住民が不利益を得たり損をしても、他の自治体の住民にために何かをしなければならないというのはおかしな話である。

 今回のことでいうならば、例えば山口県ならば、あくまでも、山口県は山口県民のために何かをすべきであり、(勿論、様々な協力などは必要だが)被災県とはいえ福島県宮城県などのために仕事をするのは筋違いである。そして、もともとが復興予算であろうがなかろうが、国として認められた予算を山口県であったり、山口県民のために使っていけないという理由はない。逆に言えば、復興予算だから、いらない・使わないといって、山口県や山口県民に不利益を与えたり、できたはずの行政サービスを行えないということのほうが問題である。ゆるキャラのためにと思うかもしれないが、もしこの財源がなければ、このPR事業自体できなかったり、他の行政サービスを減らして、この事業を行う必要があったのである。

 すなわち、この予算の使い方は全く問題がなかったと思っている。

 そして、今回のことが問題視されるというのは、その視点の背景に、地方自治というものを全く考慮していない、地方は国の出先にしか過ぎないという思考があるのだろう。だから、国と地方自治体は違う機関であるという認識がなく、国で問題視されたことをそのまま自治体に対しても問題視しているに過ぎない。

 国は国民全体のことを考える必要はあるが、あくまでも自治体は自治体内の住民のことを考えるべきである。
 喩えとしては不適当かもしれないが、いくら凶悪な犯罪を犯し、被害者が悲惨な目に遭ったからといって、加害者の弁護士は加害者のために仕事をするのが原則だと思う。そこで、被害者のことも考えて、加害者の弁護をしなければならないという話ではないと思うのである。


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